ママの仕事事情☆出産を機に色々と考えると在宅がベスト?
現在は、男女雇用機会均等法という法律がありますので、「男性だから」「女性だから」という理由で仕事について制限することができません。
例えば、筆者は過去に本屋で仕事をしていたことがあったのですが、その時はパート勤務でした。
でも、パート勤務だと身分的に不安定なので、社長にお願いして社員にしていただけるよう掛け合ったのですが、「うちは10時閉店だから、社員になったら10時に一人で店じまいをしてもらわなければならない。でも、それを女性にさせて何かあったら保証ができないので、申し訳ないけど正社員は女性は雇えない」と言われてしまった経験があります。
もちろん、これは性的差別ではなく、セキュリティ上問題があるのを危惧してのお断りだったのですが、このように女性にとってはいくら男女雇用機会均等法があったとしても、男性と同じようにできないということがあります。
その最も多い理由として「出産」があります。
今では、育児休暇については男性も取得できるようになりましたが、(とはいえ、現実男性が育休を取るのは難しいようです)出産は男性にはできませんから、子供を産むとなるとどうしても、母となる女性が仕事については犠牲とならざるを得ませんね。
このように、出産を機に仕事を辞めてしまう方もいれば、働き方を変える方も増えてきました。
そこで今回は、出産を経験して働き方を変えたある女性にお話を伺ってきました。
簡単に自己紹介をお願いします
30代女性です。A美と言います。
2年前に結婚し、昨年夏ころに子供を産みました。
主人は、普通に会社員として勤務しています。
私も、結婚して子供ができるまではフルタイムで勤務をしていました。主人とは会社は違います。私はデザインの仕事をしております。
旦那様は育児に積極的ですか?
そうですね。でも、何をどうすればいいのかわからないみたいで、頼めばやってくれるという感じです。その際は、いちいち手順を教えなければならないので、結局私が自分でやってしまったほうが早いので、子育てはどうしても私中心になってしまっています。
また、主人の会社は残業が多く帰りも遅いので、家事を手伝ってもらえる余裕も正直ありません。
お休みの日は、疲れ切って寝ていることが多いので、私も休みの日くらいは手伝って欲しいとは言いにくいのが現状ですね。
A美さんは今はお仕事はどうなさっていますか?
はい、今私は在宅で仕事をしているんです。
前の仕事は辞められたのですか?
いいえ。
私は先ほども言いましたが、デザイナーの仕事ですのでいわば専門職なのです。専門職は一見、引く手あまたのように思われますが、実はそうではありません。デザイナーの様なクリエイティブな仕事の場合、雇う側と雇われる側の、なんというか感性が一致していないとダメで、私も今の会社に落ち着くまで3回ほど転職をしているんですね。
ですので、今の会社は辞めたくなくて。デザイナーの仕事も大好きですし。
でも、少なくとも出産前後は絶対に休まなければなりませんし、うちの会社は女性に対して育児休暇なども取りやすいように配慮されていますから、休みにくくはないんです。ただ復帰に関してはやはり不安がありました。私も初めての子供で勝手がわかりませんでしたので、育児休暇期間を終えて仕事に復帰するのに子供はどこに預ければいいのかなど、調べれば調べるほど会社を辞めざるを得ないのでは?と思うようになったんです。
ですが、悩んでいてもしょうがないので、とりあえず社長に相談してみました。
うちの会社は、歴史が浅く、それゆえ斬新なアイデアや新しいアイデアを取り入れるという意味ではとてもフラットな会社なんですね。私の悩みに対して、社長が「実はリモートワークができないかどうか考えていた」とおっしゃったんです。
私の仕事は、確かに家でもできますし、ネットワークが繋がっていればどこにいてもできるタイプの仕事ではあります。ですので、リモートワークのお話を伺ったときは、できると思いました。そこで、社長が「実験的にまずは君がリモートワークで仕事をしてみてほしい」と言ってくださったんです。
それは良かったですね!もしよければ現在のルーティンのようなものを教えてもらえますか?
はい。
朝起きて主人を会社に送り出した後、子供の世話をまずはします。手際よくできれば、朝10時頃から仕事に取り掛かることが可能です。そこからお昼まで一気に作業していきます。
お昼は自宅でゆっくり過ごします。とはいえ、子供の世話は家にいる限りは休めないので。まだ生後半年ほどですので何かと手がかかってしまいます。
午後は1時頃から引き続き仕事をします。
午後4時か5時くらいに作業を終了します。そこから夕飯の支度など家事が待っていますね(笑)
在宅で仕事をさせていただいているとはいえ、1か月に1回程度は打ち合わせをしに会社に顔を出しています。会社に出勤の日は子供の世話は母にお願いしています。月1回程度のことなので、快く引き受けてくれるので助かります。
失礼な質問かもしれませんが、なぜそうまでして仕事をしなければならないのでしょうか?
確かに、在宅で仕事をするといっても正直会社に通っていたころとさほど変わりません。
通勤の時間が減ったくらいですよね。そばに子供がいますので、会社にいるときほど集中はできません。なのでクオリティを落とさないように必死です。
お金はあるにこしたことはありませんが、もし私が仕事をしなくても主人の稼ぎだけで十分3人暮らせるのですが、そうしないで仕事を続けるのはやはり仕事が好きだからだと思います。
A美さんのように、生きがいだと言えるほどの仕事に巡り合えた方はお幸せですよね
本当にそうですね。リモートワークを行うにあたって会社が配慮してくれたのはもちろんですが、主人の理解もなければできなかったことですし、もちろん母親にも感謝しています。
引き続きお客様に喜んで頂けるようしっかり仕事を全うしたいと思います。
ありがとうございました。
お話を伺って
リモートワークは単に在宅で仕事をするというのではなく、周りの協力が必要なのだと感じました。
リモートワークには、リモートワークなりのメリットとデメリットがあることもわかりましたので、今回興味深いお話を伺えてよかったです!